「大切な記憶は何ですか?~アルツハイマーと戦う~」

※2月28日(金)午前9時から再放送があります。

NHK-BS1スペシャルとして放送された番組を観ました。デール・ブレデセン教授が薬に頼らず食事や運動をはじめとする日常生活を変えることでアルツハイマー型認知症に立ち向かう姿、そしてその教授の提唱する「リコード法」プログラムでアルツハイマー型認知症と闘う姿を一気にまとめた番組でした。

何故教授が薬による治療ではうまくいかないと考えたか、そしてそのときに発案したプログラムが医学界からいかなるバッシングを受けたかの経緯もしっかり取り上げられていました。そしてプログラムの改善をたゆまず進めて多くの患者にそれを届けたいという熱意が、少しずつ世界を変えていく様をドキュメントとして伝えています。

患者、そしてそれを支える家族の奮闘もさまざまなケースを取り上げて見せてくれました。徐々に進行していくアルツハイマー型認知症患者がどのように日常を感じていたか、そして自らの力で取り組むプログラムにどう本気で向き合うかを時間軸と共にレポートしていました。

アミロイドβをターゲットとした治療薬やワクチンが期待と共に開発されてことごとく散っていったことにそのヒントはありました。脳神経細胞とそれが織りなすシステムは一つの分子機構で制御されるような単純なものではないということでありました。そしてそれは誰もが気付かぬ間にゆっくりゆっくりと進みます。だからこそ、ブレデセン教授は日常生活習慣を整えることの大切さを説きます。糖質を控えること、良質の脂質を摂ること、運動を日常的に行うこと、良い睡眠をしっかり摂ること等々…本腰を入れてやろうとすればどれもそれなりの負担が生じますが、「不可能」であることはほとんどありません。

ここ日本でも認知症患者の増加予測が絶望的な数値で示されています。現在630万人とも言われる認知症患者数は10年後(2030年)には830万人、20年後(2040年)には953万人、30年後(2050年)には1154万人と推定されています。人生100年時代をどう生きるか…それは「今日今から」始めるということでもあります。

実は近々認知症について人前でお話しする機会をいただいており、この「リコード法」を絡めてどのような構成にしていくと分かりやすいか、楽しみながら悩みながら学んでいるところであります。

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